2015年にサービス提供が始まったAmeba Ownd。もちろんBEEもすぐに登録してお試ししました。そこからブログを数記事書いてみたのですが固定ページを作ることなく、結果として継続せずしばらく放置に近い状態に。はて、なんでこうなった?あらためて考えると、その理由としてはいくつか挙げられるのですが大体はこんなところかなと思っています。
- Owndはブログ性質が強くてアメブロと比較した場合、立ち位置がよく見えない?
- Owndの機能面において物足りなく感じる
- Owndはカスタマイズで可変できる範囲が狭いんじゃないかな
- Owndのサービス展開としての未来は?
- 自分としてはJimdoをメインサイトとして使っていて、なんの不自由もない。
5.は私個人の問題です。そして1.〜4.もOwndに抱いていた自分勝手な感想です。
ただそれでもユーザーが伸びているって・・・えっ?そうなんですか?
昨年11月で50万ユーザー突破ということは、実際、Jimdoの日本ユーザー数の3割弱というところと推測します。ただJimdoJapanは昨年の段階では8年目、Owndはまだ2年程度ということを考えると、これは・・・なかなか侮れない伸び率です。さすがサイバーエージェントと言ってしまえばそうですが、もしかすると他にもユーザーがOwndを選ぶ理由があるのかもしれない・・・。
そこで今回は、現在のOwndというサービスを自分なりにあらためて考えてみました。
Owndの今ってどうなってるの?
今年に入って、もしかするとAmeba Owndはサービス終了するのでは?とすら思っていました。いや、すみません。しかし、そんな最中にこのニュース。
え?プレミアムプランですか?
これはサービス提供側にとってはまったくもって余計なお世話かもしれませんが、大規模なユーザーを抱えているのに有料プランを持たないサービスというのはユーザーからすると「正直、大丈夫か?」と疑ってしまうわけで。「それ、どうやって運営していくの?」ということで心配になるわけです。
Owndはこれまで全ユーザー無料プランでの提供プランで通してきましたが、3年目にしてやっと有料プランになりました。有料プランの中身としては個人的にまだまだ希望ありますが、ひとまず一歩踏み出したこれからのOwndには期待が高まります。
ウェブサイトのクリエイトツールとして見た場合のOwnd
さて、ところでAmeba Owndは使えるツールなのでしょうか?
一般的なウェブサイト(ホームページ)を持つサービスと比較してみた時には、どういった特徴を持ち、そしてどんな立ち位置になるのでしょうか?
ご存知の方もいると思いますが、WordPress(ワードプレス)、Jimdo(ジンドゥー)、Wix(ウィックス)というツールが世の中にはあって、ウェブサイトを作る方法は一つではありません。そんな中でOwndはどういう性格・性質のツールなのでしょうか?もっと言うと、他のツールと何が違って、どこに特価していて、そもそも存在する意義はどこなのでしょうか?
そんなちょっとした探究心が芽生えました。
そこでここからは、それぞれのツールにどういった違いがあるか(今更ですが)あらためて確認してみます。まずは大御所から。
WordPress
WordPressはこの中では頭が飛び抜けた感じで、基本的にサーバーへのインストールが必要です。またセキュリティ面からもアップデートを含めてすべてがセルフサービスといった感じです。もし「ホームページが表示されなくなった」「今まで動いていたウィジェットがつかえなくなった」「サイトが何者かに乗っ取られた」というケースがあっても、全部自分でどうにかするか、あるいは制作会社の有料サポートなどを利用してでも運営するしかありません。
当然それなりのスキルやコストが必要になりますが、世界中のユーザーによるでウィジェット開発が進んでおり、何と言っても拡張性に関しては非常に優れたツールと言えます。運用ハードルはやや高めですが、「とにかく自分のやりたいことをなんでもやりたい」という人向きです。
WordPressにも大きく分けると2種類あってサーバーインストール型のWordPress.ORGとJimdoやOwndと同じようにインストールなしでインターネットに繋がっていればログインできるWordPress.comがあります。主流となっているのはWordPress.ORGのほうで、一般に「WordPress」と呼ぶ場合は、こちらを指します。
WordPressはまさに自力で運営・問題解決できる人のための強力ツールです。
Jimdo
Jimdoはこのブログを書いているBEEも好んで使っているウェブサイトビルダーと呼ばれるツールです。完全無料で使用し続けることもできますが、独自ドメインを使用するなどのために有料プランも用意されています。開発はすべてドイツ本社で進められていて、日本ではKDDIグループのKDDIウェブコミュニケーションズの運営によって事業展開されています。そのためサポート対応もしっかりしていて(メールのみ)、ホームページ初心者であっても比較的安心・安全に使えるツールと言えます。
Jimdoの特徴は「見たまま編集」で、まるでホームページをプレビューで見ているかのような画面でそのまま編集・更新ができます。画像や文章といった「コンテンツ」と呼ばれるブロックを追加しながらページを作り込んでいくことができます。ページの追加や階層管理も簡単です。ブログ機能も備わっているので固定ページと合わせてトータルでホームページの管理していくことができるのもオススメポイントです。
基本的にHTML・CSSを一切触らずとも編集・更新が可能ですが、カスタマイズして独自のレイアウトを作成することもできるなどの拡張性もあり、初心者からプロまでどのレベルにおいても使いやすいのが特徴です。ただしファイルのアップロードなどは特定のものに制限され、自分でサーバー内のファイルを操作するなどはできません。また固定ページが100ページ以上必要であるなどの大規模なサイトには不向きな面もあります。
無料であっても必要最低限のスペックがきちんと備わっているのがJimdoの特徴です。
Wix
Wixは非常にユニークなツールです。HTML・CSSを触らずにホームページのデザインや編集ができるところはJimdoと似ていますが、決定的に違っているのはページを構成する各パーツがドラッグ等で自由に配置調整までできるという点です。感覚的にはパーツが全部浮いて(フロートして)いるような印象で、ちょっと横にずらしたり、画像に文字を重ねたりということくらいならササッとできてしまうくらいの独特な操作感を持っています。
テンプレートのデザインセンスも高く、動きものパーツアクションも様々なバリエーションが標準機能として備わっています。拡張性もありWixCodeという機能を使用すればデータベースまで手を入れることができます。ただしベースデザインとなるHTML・CSSについてはユーザーが変更することはできません。
あくまでWixの操作方法を習得することが必須で、デザイン、コンテンツの編集すべてがWixの操作画面上のクリックやドラッグや入力のみで行うことになります。それによって行われた編集・更新によって自動でHTML・CSSが書き換えられることになります。
よくJimdoと比較されるサービスですが、根本的な思想が違っている感じがします。Jimdoに近いツールではなく、どちらかと言えば「HTML・CSSを書かないWordPress」を目指しているように思えます。HTML・CSSを覚えなくて良い反面、使いこなすにはWixとしての「お勉強」が必要なので、簡単と思って飛びつくと意外に苦労します。
あと、弱点として良く言われるのは「ページの重さ」。編集画面もプレビュー画面も他のツールからみると重めで開くまでに時間がかかったり、操作がサクサクいかない場面に遭遇することがあります。現状では多機能であるが故の課題を合わせ持ったツールという印象です。無料版では広告が目立ちますので、ビジネス用途ならば有料契約がおすすめです。
Ameba Ownd
そしてこのOwndですが、既に上げた3種の中では最もライト感覚なウェブサイトツールという印象です。一言で言うと、すべてにおいてシンプルで機能も厳選されたものだけを取り入れている感じのもの。このことのメリットは「迷いどころが少ない」という点に尽きます。これならホームページ初心者であっても比較的簡単にページを作ることができそうです。
軽くサクッと、しかも初めてホームページを作りたい人でも、迷いどころを最小限にスタートできそう。
Owndはどちらかと言えば固定ページよりも、ブログを中心に展開したいという人に向いているツールです。ブログ機能は秀逸で、レコメンド(おすすめ)記事や人気記事の一覧など自動生成できる機能が揃っていて、それらは簡単にページに埋め込むことができます。
逆に固定ページに関してはあまり凝った見せ方はできません。機能が厳選されているということは「できることしかできない」ということと背中合わせでもありますが、それがこうしたところにも特徴として表れています。CSSは若干触れますが、デザインをカスタマイズするためのHTML、Javascriptの編集・追加は不可となっています。
またページについても無料プランでは10ページが上限となっていて、これでは足りないという人もいるでしょう。その場合は有料プランに契約すると無制限にページを作成することができます。ただし、Owndではページに階層をつけることはできませんので、どんなにページ数があってもすべて横並びのメニューとなってしまいます。ただページを増やすだけでは煩雑になりそうです。つまり現状においては、それほど多くのページ数を持つこと自体がナンセンスなことと言えそうです。(一応ディスプレィにおいて一定幅を超えたメニューはハンバーガーナビに折り畳まれます)
いろいろな意味で使い込んで行くとあれこれやりたくなりそうですが、むしろそこをグッとおさえてシンプルな構成を工夫できる人や、はじめからそれほど多くを求めない人にOwndは向いています。
編集もやはり機能が厳選されていますが、その操作感は他のどのツールにもない爽快感があります。ブログなどは「書いていて気持ちいい」と思えるものです。またアメブロやFacebook、Twitterへのシェアも簡単です。
ちなみにOwndからアメブロにシェアされた記事は、アメブロ記事としてそのまま投稿されるので、まるでアメブロで書いたかのように見えてしまうのですが、そちらはダミー的な扱いとして<meta name=”robots” content=”noindex” />のメタタグが付与されており、検索にはヒットしない(はず)です。※本件については検証中でもあります。
結論:Owndはどんな人が欲しがるツールなのか?
さてここまで違いを書いてきましたが、以上の違いや特徴から考察すると、Owndを使いたい人、Owndが向いている人の多くはホームページ初心者でしょう。あるいは軽くサクッとホームページが作りたくて、固定ページも数ページで良くて、あとはブログ更新を中心に運営できればOKという人にはハマると思います。
日頃、Jimdoのような多機能でオールインワンでそれでいて比較的カンタンに更新できるツールをオススメする機会が多いのですが、それでも「難しい」と言われることはあります。そのような人にとっては「もっとカンタン」「もっとライト」なものが必要だと思うことはあります。すべての人に高スキルを求めるのも酷な話です。そうしたときにOwndは選択肢のひとつになりそうです。
「Skypeは無理だけどLINEならできる」という人は主婦さんを中心に意外に多くいますし、それを否定してもはじまりませんね。ホームページも人に合ったコーディネートが必要です。
同じツールでもどこまで使うかという問題もありますし、難易度とは一概には言えないかもしれませんが、標準的な使いかたを考えた場合には以下のような順番になると個人的には判断しています。(難しい順から)
- WordPress
- Wix
- Jimdo
- Ameba Ownd
Ameba Owndはシンプルに徹しているため、ホームページであれこりやりたい、使い倒したい、次のステップにふさわしいウェブサイトが欲しいというヘビーな要求には応えにくいツールです。ここは事前に知っておく必要があります。
それよりも高いレベルを望むならJimdoかWix、あるいはもっとスキルがあるならWordPressに挑戦してみると良いでしょう。もちろんこれだけではなく、他にもconcrete5、Drupal、Weebly、a-blog cms、BiND、Tumblrなど様々なツールがあります。こちらも興味があれば検索してみてください。結果としてどれでもウェブサイト(ホームページ)を作成することは可能です。
追記:Owndに対しての疑問について自分なりの解決
疑問1. Owndはブログ性質が強くてアメブロと比較した場合、立ち位置がよく見えない?
アメブロにはブログであることによっての限界があり、ホームページの体を持つことはできない。Owndにブログ機能が実装されており、ブログ機能を持ったホームページとしての運用ができます。
疑問2. Owndの機能面において物足りなく感じる
Owndはシンプルさを壊さないように機能を厳選している。このことがヘビーユーザーには不満であってもスキルが高くない、特に初心者にとってはむしろメリットとなります。きっとOwndはそこを狙っているのでしょう。
疑問3. Owndはカスタマイズで可変できる範囲が狭いんじゃないかな
これも初心者にはまったく必要のない件。BEEのようにホームページを自分仕様でゴリゴリとカスタマイズしたい人はJimdoとか他を使えば良いと思うし、それだけの話。もちろんそういう人にはこれまで同様Jimdoをオススメします。
疑問4. Owndのサービス展開としての未来は?
今回有料プランができたことで、少なくても収益を上げてサービスを存続、拡張させようという動きは感じることができた。有料プランの中身はもっと希望があるが、ひとまずこの第一歩を評価したいと思うし期待も高まるところです。
ー 以上です ー
あと、Owndの操作感が良いと書きましたが、このことはまた後日あらためて記事にしたいと思っています。今日はこのへんで。
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